目次* 1. 米大手飲食チェーンがビットコイン決済を採用へ* 2. 全米注目のビットコイン決済導入戦略 + 2.1. 話題を呼んだBTC決済の導入予告 + 2.2. ビットコイン決済の導入プロセス + 2.3. ビットコイン決済で新たな顧客層を開拓* 3. ファストフード業界に広がるBTC決済導入の効果* 4. ビットコイン決済導入で広がる業界の期待 + 4.1. ビットコイン決済導入への反響 + 4.2. ビットコイン実需拡大を後押しする規制緩和## 米大手飲食チェーンがビットコイン決済を採用へ**米ファストフードチェーン「ステーキ&シェイク(Steak ’n Shake)」は2025年5月9日に、全米の約400店舗すべてでビットコイン(BTC)決済を導入することを公式X(旧Twitter)で発表**しました。ステーキ&シェイクは1934年創業(本社:米インディアナ州インディアナポリス)で、現在アメリカ全土に店舗を展開する老舗ファストフードチェーンです。同社の発表によると、**5月16日からビットコインによる支払いを受け付ける予定**で、これにより全米のステーキ&シェイク利用客がハンバーガーやミルクセーキの代金をBTCで支払えるようになります。ファストフード業界で全店舗規模の仮想通貨(暗号資産)決済対応は極めて異例であり、ステーキ&シェイク社は投稿内で「このムーブメントは始まったばかり」と述べ、仮想通貨決済導入への意欲を強調しました。> Steak n Shake accepting Bitcoin payments at all locations starting May 16, making the cryptocurrency available to our more than 100 million customers. The movement is just beginning…. > > —Steaktoshi pic.twitter.com/1SGMifDZep> > — Steak 'n Shake (@SteaknShake) May 9, 2025> > > ステーキ&シェイクは5月16日より全店でビットコイン決済を導入し、1億人を超えるお客様に仮想通貨の利用機会を提供します。> > > > > このムーブメントは、まだ始まったばかりです。> > > > ## 全米注目のビットコイン決済導入戦略### 話題を呼んだBTC決済の導入予告ステーキ&シェイク社は今年3月、公式Xアカウントで「ステーキ&シェイクはビットコイン決済を導入すべきか?」と問いかける投稿を行い、ビットコイン支持派のユーザーから大きな反響を得ていました。元Twitter CEOで決済企業ブロック社CEOのジャック・ドーシー氏もこの投稿に「Yes(はい)」と反応するなど賛同の声が寄せられており、同社は以前から仮想通貨コミュニティとの積極的な交流を図ってきました。ステーキ&シェイク社はビットコインロゴをあしらった宇宙船の画像を投稿するなど遊び心あるプロモーションも行っており、今回の公式発表に至るまで着実に話題を盛り上げてきました。### ビットコイン決済の導入プロセス今回導入されるビットコイン決済の具体的な仕組みについて同社から詳細は明らかにされていませんが、業界ではビットコインの決済処理を高速化する「ライトニングネットワーク(Lightning Network)」の活用や、決済代行企業による仮想通貨の自動的な法定通貨への換金などが想定されています。米国のメキシカン料理チェーン「Chipotle」では、2022年にデジタル決済企業「Flexa」と提携し、ビットコインを含む約90種類の仮想通貨決済を導入しました。店舗では仮想通貨を即座に法定通貨へ変換する仕組みで運用しています。ステーキ&シェイクも同様に決済インフラ企業との連携により価格変動リスクを抑え、顧客が違和感なく利用できる決済システムを実現するとみられます。### ビットコイン決済で新たな顧客層を開拓ステーキ&シェイク社がビットコイン決済導入に踏み切る背景には、**新規顧客の獲得と店舗運営の効率化**への期待があります。仮想通貨での支払いを好む若い世代やデジタル決済に慣れた顧客層にアピールできれば、新規の来店客が増える可能性があります。また、クレジットカード手数料と比べて仮想通貨決済の手数料は低く抑えられる可能性があり、長期的には決済コスト削減にもつながるとの指摘もあります。高速な決済処理もメリットの一つで、特にライトニングネットワークを使えば決済完了までの待ち時間がほぼ生じないため、ファストフード店のレジ回転率向上にも寄与し得ます。同社が掲げる「ムーブメント」の先には、自社のブランドイメージ向上も視野に入っているものと見られています。最新技術を積極的に採用する姿勢を示すことで、**若年層を中心に「時代に適応した先進的な企業」としての評価を高める狙い**もありそうです。## ファストフード業界に広がるBTC決済導入の効果業界全体にとっても、この動きは仮想通貨の実需拡大につながる前向きなニュースとなりました。ステーキ&シェイクの全米規模での導入は「パイロット(実証実験)の域を超えた本格的な取り組み」であり、ビットコインを本格的に日常利用へと押し広げる象徴的な出来事と受け止められています。特にステーキ&シェイクのようなファストフード業態でビットコイン決済が実用化されれば、送金速度や手数料、利用規模拡大への対応力が実際の環境で検証できる可能性があります。ビットコインは近年、価値の保存手段のための「デジタルゴールド」として評価されることがありますが、ドーシー氏は今年4月に「**日常的な支払い手段として使われなければ、ビットコインは時代遅れになる**」と述べています。ステーキ&シェイクによる決済導入はこうしたビットコインの本来の用途(ピアツーピアの電子現金)を体現するものであり、仮想通貨業界から大きな期待と歓迎をもって受け止められています。## ビットコイン決済導入で広がる業界の期待### ビットコイン決済導入への反響今回の発表は仮想通貨コミュニティやメディアにも波及し、大きな話題となっています。米ワシントン・ポスト紙は、ステーキ&シェイク社の一連の動きを「仮想通貨推進派(トランプ支持層)へのマーケティング戦略の一環」と分析する記事を掲載しています。ステーキ&シェイク社は牛脂でフライドポテトを調理する新方針を「RFK方式(ロバート・F・ケネディJr.氏の名にちなんだ方法)」と称するなどユニークなキャンペーンを展開しており、ビットコイン支持層をはじめ幅広い顧客層の関心を引く狙いがあるものと見られています。また、あるビットコイン支持者はX上で「ここ数年で最大のビットコイン実需採用例だ」と評価しており、仮想通貨コミュニティからは歓迎の声が上がっています。> This is probably the biggest MoE adoption story bitcoin has had in years > > Steak 'n Shake 393 locations, primary in the midwest and south pic.twitter.com/oxPyNhfimf> > — Pledditor (@Pledditor) May 9, 2025> > > これは、おそらくここ数年で最大級のビットコイン導入事例と言えるでしょう。> > > > > 対象は、主に中西部と南部に展開する「Steak 'n Shake」の393店舗です。> > > > ### ビットコイン実需拡大を後押しする規制緩和仮想通貨業界全体では、規制面でも緩和傾向が見られています。米国通貨監督庁(OCC)は5月7日付の新指針で、米国の銀行がビットコインなどの仮想通貨のカストディ(保管)サービスおよび取引サービスを提供できることを明確化した新たなガイダンスを公開しました。こうした金融当局の姿勢転換と、大手飲食チェーンによるビットコイン決済の本格導入が同時期に起こったことは、市場にとって明るい兆しと言えるでしょう。ビットコイン価格は記事執筆時点で「1BTC=10万ドル(約1,450万円)台」と過去最高値圏にあり、投資家の強気な姿勢もうかがえます。ステーキ&シェイク社の取り組みが成功すれば、他の外食チェーンや小売業にも仮想通貨決済が広がる可能性があります。「今回の成功が他企業の参入を連鎖的に促すだろう」との声もあり、ビットコインの実社会における存在感が一段と高まる契機として注目されています。※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=145.28円)>>最新の仮想通貨ニュースはこちらSource:Steak ’n Shake公式X投稿 執筆・翻訳:BITTIMES 編集部 サムネイル:AIによる生成画像
米老舗飲食チェーン「ステーキ&シェイク」米国400店舗でビットコイン決済を導入へ
目次* 1. 米大手飲食チェーンがビットコイン決済を採用へ
米大手飲食チェーンがビットコイン決済を採用へ
米ファストフードチェーン「ステーキ&シェイク(Steak ’n Shake)」は2025年5月9日に、全米の約400店舗すべてでビットコイン(BTC)決済を導入することを公式X(旧Twitter)で発表しました。
ステーキ&シェイクは1934年創業(本社:米インディアナ州インディアナポリス)で、現在アメリカ全土に店舗を展開する老舗ファストフードチェーンです。
同社の発表によると、5月16日からビットコインによる支払いを受け付ける予定で、これにより全米のステーキ&シェイク利用客がハンバーガーやミルクセーキの代金をBTCで支払えるようになります。
ファストフード業界で全店舗規模の仮想通貨(暗号資産)決済対応は極めて異例であり、ステーキ&シェイク社は投稿内で「このムーブメントは始まったばかり」と述べ、仮想通貨決済導入への意欲を強調しました。
全米注目のビットコイン決済導入戦略
話題を呼んだBTC決済の導入予告
ステーキ&シェイク社は今年3月、公式Xアカウントで「ステーキ&シェイクはビットコイン決済を導入すべきか?」と問いかける投稿を行い、ビットコイン支持派のユーザーから大きな反響を得ていました。
元Twitter CEOで決済企業ブロック社CEOのジャック・ドーシー氏もこの投稿に「Yes(はい)」と反応するなど賛同の声が寄せられており、同社は以前から仮想通貨コミュニティとの積極的な交流を図ってきました。
ステーキ&シェイク社はビットコインロゴをあしらった宇宙船の画像を投稿するなど遊び心あるプロモーションも行っており、今回の公式発表に至るまで着実に話題を盛り上げてきました。
ビットコイン決済の導入プロセス
今回導入されるビットコイン決済の具体的な仕組みについて同社から詳細は明らかにされていませんが、業界ではビットコインの決済処理を高速化する「ライトニングネットワーク(Lightning Network)」の活用や、決済代行企業による仮想通貨の自動的な法定通貨への換金などが想定されています。
米国のメキシカン料理チェーン「Chipotle」では、2022年にデジタル決済企業「Flexa」と提携し、ビットコインを含む約90種類の仮想通貨決済を導入しました。店舗では仮想通貨を即座に法定通貨へ変換する仕組みで運用しています。
ステーキ&シェイクも同様に決済インフラ企業との連携により価格変動リスクを抑え、顧客が違和感なく利用できる決済システムを実現するとみられます。
ビットコイン決済で新たな顧客層を開拓
ステーキ&シェイク社がビットコイン決済導入に踏み切る背景には、新規顧客の獲得と店舗運営の効率化への期待があります。
仮想通貨での支払いを好む若い世代やデジタル決済に慣れた顧客層にアピールできれば、新規の来店客が増える可能性があります。
また、クレジットカード手数料と比べて仮想通貨決済の手数料は低く抑えられる可能性があり、長期的には決済コスト削減にもつながるとの指摘もあります。
高速な決済処理もメリットの一つで、特にライトニングネットワークを使えば決済完了までの待ち時間がほぼ生じないため、ファストフード店のレジ回転率向上にも寄与し得ます。
同社が掲げる「ムーブメント」の先には、自社のブランドイメージ向上も視野に入っているものと見られています。
最新技術を積極的に採用する姿勢を示すことで、若年層を中心に「時代に適応した先進的な企業」としての評価を高める狙いもありそうです。
ファストフード業界に広がるBTC決済導入の効果
業界全体にとっても、この動きは仮想通貨の実需拡大につながる前向きなニュースとなりました。
ステーキ&シェイクの全米規模での導入は「パイロット(実証実験)の域を超えた本格的な取り組み」であり、ビットコインを本格的に日常利用へと押し広げる象徴的な出来事と受け止められています。
特にステーキ&シェイクのようなファストフード業態でビットコイン決済が実用化されれば、送金速度や手数料、利用規模拡大への対応力が実際の環境で検証できる可能性があります。
ビットコインは近年、価値の保存手段のための「デジタルゴールド」として評価されることがありますが、ドーシー氏は今年4月に「日常的な支払い手段として使われなければ、ビットコインは時代遅れになる」と述べています。
ステーキ&シェイクによる決済導入はこうしたビットコインの本来の用途(ピアツーピアの電子現金)を体現するものであり、仮想通貨業界から大きな期待と歓迎をもって受け止められています。
ビットコイン決済導入で広がる業界の期待
ビットコイン決済導入への反響
今回の発表は仮想通貨コミュニティやメディアにも波及し、大きな話題となっています。
米ワシントン・ポスト紙は、ステーキ&シェイク社の一連の動きを「仮想通貨推進派(トランプ支持層)へのマーケティング戦略の一環」と分析する記事を掲載しています。
ステーキ&シェイク社は牛脂でフライドポテトを調理する新方針を「RFK方式(ロバート・F・ケネディJr.氏の名にちなんだ方法)」と称するなどユニークなキャンペーンを展開しており、ビットコイン支持層をはじめ幅広い顧客層の関心を引く狙いがあるものと見られています。
また、あるビットコイン支持者はX上で「ここ数年で最大のビットコイン実需採用例だ」と評価しており、仮想通貨コミュニティからは歓迎の声が上がっています。
ビットコイン実需拡大を後押しする規制緩和
仮想通貨業界全体では、規制面でも緩和傾向が見られています。
米国通貨監督庁(OCC)は5月7日付の新指針で、米国の銀行がビットコインなどの仮想通貨のカストディ(保管)サービスおよび取引サービスを提供できることを明確化した新たなガイダンスを公開しました。
こうした金融当局の姿勢転換と、大手飲食チェーンによるビットコイン決済の本格導入が同時期に起こったことは、市場にとって明るい兆しと言えるでしょう。
ビットコイン価格は記事執筆時点で「1BTC=10万ドル(約1,450万円)台」と過去最高値圏にあり、投資家の強気な姿勢もうかがえます。
ステーキ&シェイク社の取り組みが成功すれば、他の外食チェーンや小売業にも仮想通貨決済が広がる可能性があります。
「今回の成功が他企業の参入を連鎖的に促すだろう」との声もあり、ビットコインの実社会における存在感が一段と高まる契機として注目されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=145.28円)
Source:Steak ’n Shake公式X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像